「青豆ハウス」の“おひろ芽マルシェ”に行ってきました!
青豆ハウスのおひろ芽マルシェに行ってきました。って書いても、何のことだかよくわからない方も、いらっしゃるかと思います。
青豆ハウスとは
平和台に竣工した新築の賃貸集合住宅で、そのお披露目会として、つまり超オープンなオープンハウスとして、そこを会場としたマルシェが開催されたんです。
文字にすると素っ気ないけど、これは本当にすごいこと。だって普通、新築物件で飲食物を売買させるなんてリスキーなこと、させないよ?みんな、腫れ物に触るようにして、引き渡すじゃない?
青豆ハウスという賃貸集合住宅がまた、すごい。どの街に、どの箱に住むかっていうこと以上に、どんな暮らしを、どんな人々とつくりあげるか、っていうことに重点を置いて、設計されている。
建物の設計はもちろん、どんな人々に向けて、どんなことをしたらいいかっていうブランディングやサービスといった、見えない部分から総合的な設計が始まっていて、それがカタチになっている。しかけやしくみ、ストーリーづくりといったことが、本気で「設計」に含まれている。それをビジネスとして、成り立たせている。うおおお、すげえ!これ、未来じゃん!!
全ては、新たな住まいを探求、提供しようという意思のある会社、ブルースタジオと、この土地の持ち主であるスーパー大家、青木純さんという、目の離せない最強タッグから始まっています。
まだリノベーションやコミュニティを含めた設計というものが、ビジネスとして確立していない頃から、こういうことに取り組んできたブルースタジオ。住民にはもちろん、周囲の人々みんなに丁寧に声をかけ、それぞれの立場に橋をかけ、物件に手をかける。その労、そのリスクをいとわない、青木さん。関わったみなさんに、改めて、頭が下がります。
そうして完成した一軒の賃貸集合住宅で、契約検討者だけじゃない、住民や関係者だけじゃない、街のひとや第三者的な人々、老若男女みーんなに開かれた、新しいかたちのオープンハウスが、マルシェというかたちで、行われたというわけです。もくろみ通り、超賑わってました。
当日は住戸にも立ち入ることができ、室内を見学できるのもよかった。それぞれの部屋で、住民がキッチンの仕上げや壁の色を選んだりしてるから、どれも違ってるんだよね(しかも壁の塗装の半分は、住民本人によるもの!攻めるなー)。
しかもその一軒一軒には、なぜここを選んだか、自分たちがどんなひとか、などが書かれた、住民によるメッセージカードが貼られていて(普通こんなの、隠したがるだろ!)。
飾りつけのガーランドまで、青豆ハウスにちなんだオリジナルであることを発見したときは、もう、鳥肌が立ったね。
青豆ハウスのウェブを見るだけでも、鳥肌の理由、わかってもらえると思います。
いち建築ファンとして、本当にうれしい事件を、目撃したのでした。
田中元子(たなか・もとこ)