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大好きな東京から発信する建築系クリエイティブユニットmosaki(田中元子+大西正紀)のブログ

映画「立候補」を鑑賞。

映画「立候補」を鑑賞。
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映画の感想から言うと、正直、物足りなかった。エンターテイメントにしよう、オシャレにしようっていうスケベ根性が映画全体に蔓延していて、本当に余計。最近のドキュメントって、こうなの?

ひとえに、マック赤坂ら泡沫(と呼ばれてしまう)候補という対象の面白さだけは確かな作品。もう、それに支えられた映画だと言ってもいい。あれだけのものを追うなら、映画の作り込みでヘンに色を付けなくてもいいのに。泡沫候補たちの具体的な政策とか人柄はほとんどわからない。そこを敢えてすっとばすことにしたのかも知れないけれど、インタビュー、もうちょっと深掘りできなかったのかね。

ただ彼ら自身、何らかの使命感から出馬しているのであって、

 

決して道楽ではない、と思っていることだけは、まあ伝わってくる。ていうか、そんなことは映画を見る前からわかってることなので、それ以上の何かと出会いたかったわけだけど。そんなことわかってなくて、泡沫候補はただの目立ちたがり、くらいの偏見を持っているひとのほうが、楽しめる映画だと思う。ただ、マック赤坂の真っ当な狂人ぶりと、ご子息の真っ当なカッコよさには、シビレっぱなし!

あと、自民党を支持する若い集団、怖かったなー…街では、あんなことになってんのかと…ラストシーンは感動というより、そっちの印象のほうが強烈で。

個人的な感涙シーンは、外山恒一のシーンと、マック赤坂が自分の政見放送を自分で見るシーン。キレッキレのコメントが次々飛び出して、もー胸アツ。選挙についても考えさせられるけど、伝わってくるメッセージは、逆境だろうが負け戦だろうが、考える前に飛べ!これに尽きる。


映画のキャッチ「あなたはまだ、負けてもいない」は、天才的。この一行が胸に刻まれれば、いいんじゃないかと。

田中元子(たなか・もとこ)