「マテリアライジング展」のオープニングに行ってきました。
「マテリアライジング展」のオープニングに行ってきました。
それは想像を遙かに超えた、新しい時代の閲覧体験で、その新しい時代とは今この瞬間だという、歓びの体験でもありました。
「マテリアライジング展」を簡単に説明するとね、コンピューターで、いろんな条件を解析したり設定したりで入力して、それをたとえば、レーザーカッターとか3Dプリンターとかで出力して、そうやって作った「なにか」がズラリと展示されている展覧会なのね。
正確かつ詳細に言葉にするのは、専門的なことを知っていないとできなくて、このくらいしか言えないんだけど、専門的なことを知らなくても、ほんとにほんとに、楽しめる展覧会です。
中村竜二さん、NOIZの豊田啓介さん、松川昌平さんの研究室といった、建築の界隈でおなじみの皆さんも出展されているので、彼らが実際どんなことをしているのか、っていう興味本位で観に行っちゃうのも、全然アリだと思う。建築とか全然しらなーい、っていう方も、今、コンピューターがある現代で、どんなことができて、どんなものが作れるの?っていう、その一端を垣間見ることができますよ。
ところで。コンピューテーショナルって、すごいね!
例えば、建築をつくる、というシチュエーションだとね、これまでそれぞれ異なる道具を持って、異なる分野の仕事をしてそうやってひとつのものを作るプロセスで、コンピューテーショナルは、その異なるそれぞれを、ひとつのメディアの上に共通言語として、落とし込むことができる。
そうするとね、現場合わせとか、悪い意味での経年変化に驚くとか、図面書く人と現場の人が何度も何度も無駄なやりとりをするとか、そういうことが、しゃきーん!とクリアに、解決してしまうわけです。
しかもね、つくった後のことまで、全部解析できちゃうから、完成した後の経年変化まで、具体的に把握できちゃう。コレすごいっしょ!
(私ゆってること違う?ちがくないよね?)
もちろん建築関係のこと以外にも、いろんなフェイズからコンピューテーショナルの可能性に迫りまくった「なにか」がここに集められているんです。
「なにか」って、なんだろうね。
完成品と言えるものもあれば、モックアップもあるし、何になるかわからないものもあるし、なんていうか、それらすべてを一言で言うとね、これから続々と羽ばたく、まだ誰も見ていない生物の、孵化寸前のサナギなんだよね。もう、ドクンドクンって、鼓動ではち切れんばかりの!
そんなものがズラリと集まった空間には、無為の迫力があるわけです。専門的なことを何もわかっていなくても、それだけは、誰にでも感じられるわけです。
あと何千字か書きたいところだけど、とりあえず展覧会の一端を、写真からご覧頂ければ幸いです。
「マテリアライジング展」は6月23日まで、東京藝術大学陳列館にて。詳細はWEBを。http://materializing.org/
ひとつ文句があるとすれば!
WEBもポスターも、見づらいんだよおおおおお!!!
たなかもとこ
これ、何で出来てるかわかる?作者は土岐謙次さん。漆の作品を手がけるアー